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「3Dマウスは、CAD専用の道具」。私も最初は、そう思っていました。

私は3Dプリンタで設計した部品を製造・販売している、50代の会社員です。CADをよく使うので、左手で3Dマウス(3DconnexionのSpaceMouse)を動かし、右手では普通のマウスを持つ形で作業しています。

使ううちに気づいたのは、左右のボタンに「よく使う操作」を登録できることでした。これが、CAD以外でも意外と役に立ちます。私が実際に登録している4つの使い方を紹介します。

  • Chrome:右ボタンで、今のタブを閉じる
  • Finder:左ボタンのメニューから「上のフォルダ」へ。右ボタンでウインドウを閉じる
  • Fusion:スケッチとソリッドで、左右のボタンのメニューを使い分ける
  • PrusaSlicer:配置・回転・移動を、手元から呼び出す

先にお断りしておくと、ボタンの割り当ては私がカスタマイズした設定で、初期設定とは違います。数値や文字の入力はキーボードで、操作感などは個人の感想です。

左手で3Dマウス(SpaceMouse)を操作している様子

左手で3Dマウスを操作しているところ(動画より)

動画:実際の操作を約5分で

ボタンを押したときの画面の動きは、動画で見るのがいちばん早いです。

先に確認:この記事の前提

項目内容
環境Mac/Google Chrome/Finder/Autodesk Fusion/PrusaSlicer 2.9.6
機種撮影した実機は、SpaceMouse Wireless
ボタン設定私のカスタマイズ(初期設定ではありません)

撮影に使った実機はWirelessですが、価格の話では現行モデルの参考価格を載せています。撮影した実機の購入価格とは別のものです。

使い方1:Chromeのタブを、右ボタンで閉じる

Chromeのタブを3Dマウスの右ボタンで一つずつ閉じる操作画面と左手の様子

押すたびに、上のタブが一つずつ閉じていく(動画より)

調べ物をしていると、タブがどんどん増えませんか。メモリも気になるけれど、一つずつ閉じるのは面倒です。

そこで私は、3Dマウスの**右ボタンに「今のタブを閉じる」**を登録しています。使い方はこれだけです。

  • 右ボタンを押すと、今のタブが閉じる
  • もう一度押すと、次のタブが閉じる。押すたびに閉じていく

キーボードへ手を伸ばさず、左手でポンと押すだけ。この小さな違いが、私には快適です。増えたタブを右ボタンで片づけていくのが、地味に気持ちいいのです。

使い方2:Finderで「上のフォルダ」へ、右ボタンでウインドウを閉じる

Finder用に3Dマウスの左ボタンへ登録した円形メニュー(上のフォルダ・ダウンロード・フォルダへ移動など)

Finder用に登録した、左ボタンの円形メニュー(動画より)

Finderでは、左ボタンにメニューを登録しています。押すと円形のメニューが出て、そこから操作を選びます。動画の映像では、「上のフォルダ」「ダウンロード」「フォルダへ移動」などが並んでいます。

私が使っているのは、次の2つです。

ボタン登録している操作
左上のフォルダへ移動(メニューから選ぶ)
右ウインドウを閉じる

ここで大事にしているのは、最初からたくさん詰め込まないことです。何度も使う操作を少しずつ登録して、自分の手になじむように変えていけるのが、この方法のいいところだと感じています。

使い方3:Fusionで、左右のボタンにコマンドを登録

Fusionでは、左右のボタンにメニューを割り当て、押して、よく使うコマンドを選ぶ形にしています。スケッチ中とソリッドの作業中では、作業に合ったメニューに切り替わります。

スケッチ中のメニュー

Fusionのスケッチ中に使う3Dマウスの左ボタンと右ボタンのメニュー

スケッチ中の左ボタン(左)と右ボタン(右)のメニュー(動画より)

ボタン登録しているコマンド
左線、長方形、円、スケッチ寸法
右スケッチを終了、トリム、オフセット、投影

左ボタンには「描く操作」、右ボタンには「編集と終了」を置いて、役割を分けています。たとえば、左ボタンから長方形を選べば、そのまま描き始められます。描き終えたら、右ボタンから「スケッチを終了」です。

ソリッドの作業中のメニュー

Fusionのソリッド作業で使う3Dマウスの左ボタンと右ボタンのメニュー

ソリッド作業中の左ボタン(左)と右ボタン(右)のメニュー(動画より)

ボタン登録しているコマンド
左押し出し、フィレット、穴、面取り
右全体表示(メニュー上の表記は「Fit」)、計測、元に戻す、スケッチ作成

たとえばフィレットなら、メニューから選んで、そのまま編集に入れます。右ボタンには、確認ややり直し、次の作業へ進むための操作を集めています。

「ショートカットでもできる」けれど

「それなら、キーボードのショートカットでもできるよね?」という声は、もっともです。同じ操作は、ショートカットでもできます。私にとっての違いは、それを手元に集めておける感覚です。

左手で3Dマウスを操作しながらFusionで部品を表示している画面

左手で視点を動かしながら、必要なコマンドも呼び出す(動画より)

左手で視点を動かして、必要なコマンドも呼び出す。右手は、選択と編集。この流れを続けやすいのが、私には快適です。左手を置いたまま、次の操作へ進めます。

もちろん、寸法や文字の入力ではキーボードを使います。それでも、手を行ったり来たりさせずに済むだけで、ずいぶん楽です。

正解の設定が一つあるわけではありません。自分がよく使うものを登録するのがコツです。

使い方4:PrusaSlicerで、配置・回転・移動を手元から

PrusaSlicerで部品の向きを回転させる操作画面と左手の様子

PrusaSlicerで、部品の向きを手元の操作で回している(動画より)

最後はスライサーです。動画で使ったのは、PrusaSlicer 2.9.6です。

印刷の前には、いろいろな方向から形を確認しますよね。どの面を下にするか、どちらへ回すか。こういう操作も、手元のメニューから呼び出せます。

登録する操作で、私なりに気づいたことがあります。拡大や縮小のボタンより、移動の操作を入れるほうが使いやすいと感じました。

配置を決めたら、スライスしてプレビューを確認します。設計のCADから、印刷の準備まで続けて使えるのは、うれしいところです。

慣れるまでの期間:私は2〜3日

最初は思った向きと違う方向に動くことがありました。私の場合、その感度に慣れるまで2〜3日くらいはかかったと思います(個人の感想です)。

でも、慣れてからは、これなしでCADやスライサーを操作するのは考えられなくなりました。左手で視点を動かしながら、右手で選んだり編集したりできるのが快適です。

右手に普通のマウス、左手に3Dマウスという両手操作については、前作の記事で詳しく書いています。3Dマウスと軽量マウスの両手操作の記事も、あわせて読んでみてください。

どんな人に向いているか

私が向いていると思うのは、次のような人です。

  1. CADやスライサーをよく使う人:立体の操作に慣れると、かなり快適です
  2. 普段からパソコン作業が多い人:ChromeやFinderでも活用できます

また、手を大きく動かさずに作業できるので、疲れにくさの面でも私は助かっています(個人の感想です)。左手デバイスとしても優秀です。

参考価格と選び方

SpaceMouse CompactとWireless Bluetooth Editionの公式ストア参考価格(税込)

3Dconnexion公式ストアの参考価格(動画より)

動画では、現行モデルの参考価格を紹介しました。2026年10月4日に、公式の日本ストアで確認した税込価格です。

モデル型番参考価格(税込)
SpaceMouse Compact(有線モデル)3DX-70005925,410円
SpaceMouse Wireless Bluetooth Edition3DX-70011528,600円

価格は変動します。また、これは現行モデルの参考価格で、動画で撮影した私の実機を買ったときの価格ではありません。購入前に、3Dconnexion公式ストアで最新の価格をご確認ください。

私が良いと思うのは、立体の操作でしっかり使えて、普段のパソコン作業も楽になることです。選ぶときは、自分の作業でどれくらい使うかを考えてみてください。

ワイヤレスが気になる方は、AmazonでSpaceMouse Wirelessを探すこともできます。購入前に、型番と販売元をご確認ください。

よくある質問

Q. 3Dマウスは、CAD以外でも使えますか?

使えます。左右のボタンによく使う操作を登録すれば、普段のパソコン操作でも便利です。私はChromeのタブ閉じとFinderの操作を登録しています。ただし、紹介した割り当ては私が自分で設定したもので、初期設定ではありません。

Q. ショートカットキーで足りませんか?

同じ操作は、ショートカットでもできます。私にとっての良さは、よく使う操作を手元に集めて、左手を置いたまま次の操作へ進めることです。

Q. 数値や文字の入力も、3Dマウスでできますか?

私はキーボードを使っています。寸法や文字の入力は、キーボードのほうが確実です。

まとめ

  • 3Dマウスは、CADだけでなく普段のパソコン操作にも使える
  • Chromeは右ボタンでタブを閉じる。Finderは「上のフォルダ」とウインドウを閉じる操作
  • Fusionは、スケッチとソリッドで左右のメニューを使い分ける
  • PrusaSlicerは、配置・回転・移動を手元から
  • 最初から詰め込まず、よく使う操作を少しずつ登録する

あなたなら、左右のボタンにどんな操作を登録しますか?おすすめの設定があれば、ぜひコメントで教えてください。

前作の動画(こちら)や、今回の動画を公開しているつくはるガレージでは、3Dプリンタや作業環境の実体験を紹介しています。

ABOUT ME
つくはる
つくはる。地方在住のロードバイク乗り&3Dプリンタ愛好家。40歳手前からロードバイクに出会い、メタボ体型から脱却して以来ロードバイク歴15年以上。現在は「3Dフィット工房」の屋号で、3Dプリンタを使ったロードバイク関連オリジナル部品の設計・製造・販売を行っています。ブログでは実際に使った機材のレビューや自作パーツの開発ストーリー、副業・節約のリアルを等身大でお届けします。