ある日突然というわけではなく、じわじわと不調が増えていきました。
- スマートTV の YouTube が途切れる
- Amazon Prime Video が観られなくなる
- Alexa で音楽を流していると途切れる
- ScanSnap のクラウド保存ができなくなった
- 3Dプリンタの PrusaConnect が頻繁に「オフライン」表示・監視カメラのストリームも止まる
特に Alexa の音楽が途切れる のと 3Dプリンタの Wi-Fi が途切れる のは、毎日のストレスになっていました。再起動すれば直る。でも頻発する。
「ルーター?でもまだ使えてるし……」と先延ばしにしていた数週間。重い腰を上げて Wi-Fi 6 ルーターに買い替えたら、想像以上に世界が変わりました。速度UP は当然として、本命は「安定性」と「副次効果」でした。

結論:6年使ったWi-Fi 5 ルーターから Wi-Fi 6 に変えたら何が起きたか
- レイテンシ -49%(夕方混雑帯 28ms → 14ms)
- ダウンロード速度 +119%(朝最大 280Mbps → 613.4Mbps)
- 3Dプリンタ8台が全機オンライン安定化(PrusaConnect オフライン解消)
- 3Dプリンタ監視カメラのストリームが止まらなくなった
- マネーフォワード光1G契約の実効使用率が28% → 61%へ
「速度UP より安定性」「IoT時代は約6年でルーター限界」── これがこの記事の主張です。順を追って実体験データを公開します。
背景:実は 光回線も乗り換えたばかりだった
不調が始まった時期は、もうひとつ大きな変化と重なっていました。長年使っていた楽天ひかりから、マネーフォワード光(1Gbpsプラン)へ乗り換えた直後だったのです。
- マネーフォワード ME ユーザーは原則無料で使える
- 家全体の固定費が下がる試算だった
聞いていた切替予定日(4/23)から4-5日遅れて、実際に回線が切り替わったタイミングで 突然約12時間ネットが完全に落ちる トラブルが発生。原因は当時の旧ルーター(WSR-2533DHP3)の設定で、IPアドレス取得方法: その他のDS-Lite + IPv6: インターネット@スタートを行う / NDプロキシ に変更することで復旧しました。詳細は別記事で書きます。
この一件で「もしかしてルーターも限界?」という疑念が浮かんだのが、本記事の起点です。光回線乗り換えの効果は前提として、ここからは「ルーター更新で何が解決したか」 を主軸に書きます。
第1章:気づいたら接続デバイス30台超えていた
Wi-Fi が不安定になった原因を辿るために、まず自宅の接続デバイスを棚卸ししました。結果、想定の倍以上の数があることが判明します。
| カテゴリ | 機器 | 台数 |
|---|---|---|
| PC・モバイル | Mac Mini / MacBook / Windows PC×2 / スマホ×3 | 8 |
| 3Dプリンタ系 | PRUSA MK4S×3 / MK3S×2 / ENDER3 S-1 PRO / QIDI Q2 / QIDI PLUS4 | 8 |
| 3Dプリンタ用ラズパイ | カメラ・Klipper用 | 4-5 |
| Amazonスマート家電 | Echo×3 / Fire TV Stick | 4 |
| プリンタ・スキャナ | Brother プリンタ×2(本機+予備) / ScanSnap ix1500 | 3 |
| その他スマート家電 | スマートTV / オムロン体重計 / スマートロック / お掃除ロボ | 4 |
| Wi-Fi中継機 | TP-Link RE330 | 1 |
| 合計 | 30台超え |
接続デバイスの調べ方
「うちは何台繋がってるんだろう?」と思ったら、ルーターの管理画面で確認できます。BUFFALO製の場合は以下の手順です。
- 自宅のWi-Fiに繋がった状態でブラウザを開く
- アドレスバーに
192.168.11.1を入力(BUFFALO製の場合) - ログイン → 「デバイスコントロール」「クライアントマネージャー」などのメニューを開く
- 接続中の機器が一覧で表示される
もっと簡単に調べたいなら、スマホアプリの「Fing」(無料)がおすすめ。自宅のWi-Fiに繋いだ状態で起動するだけで、家にある全機器をスキャンして一覧表示してくれます。
筆者はルーターの管理画面で30台超えと判明しました。「うちは10台くらいかな?」と思っている人ほど、一度調べてみてほしいです。きっと驚きますよ。

旧ルーター BUFFALO WSR-2533DHP3 は 2018年発売・Wi-Fi 5(11ac)世代の上位モデルです。当時の想定ユースケースは「家族4人 + スマホ2台 + ノートPC1台」の8台前後。
つまり、10年前にはまだ存在しなかった量のIoTデバイスを、Wi-Fi 5世代のルーターで捌いていたわけです。これでは限界が来て当然でした。
ルーターは「7-10年使える」という旧常識ではなく、「Wi-Fi 5 機なら約5-6年で限界」と認識を更新するべき時代です。
第2章:原因究明 ── 5GHz が混雑する夕食時
具体的にどのくらい遅くなっていたのか。買い替え前に Googleの速度テスト(Google検索で「インターネット速度テスト」と入力すると検索結果上部に出る)で実測しました。
- 夕方19-22時:ダウンロード ~280Mbps / アップロード ~50Mbps / Ping ~28ms
- 家族の動画視聴があると、Pingが40ms以上に跳ね上がる
- 自宅(一戸建て)でも、近隣の Wi-Fi が増加していて、5GHz チャンネルが混雑
マネーフォワード光1G を契約しているのに、実効値は 公称値の28% しか出ていません。「契約は1Gだけど半分出れば良い方」と諦めていた人も多いはず。これが Wi-Fi 6 移行で覆ります(後述)。
第3章:BUFFALO WSR-5400AX6P-BK 開封の儀
選定した新機種は BUFFALO WSR-5400AX6P-BK。
正直、ルーター選びはスペック表が呪文みたいで難しい…。そこで AI(ChatGPT)に「うちの環境に合うルーターを教えて」と相談しながら比較しました。
最初は1万円前後で済まそうと思っていたのですが、AI から「3Dプリンタ・スマート家電が多い家なら、長く使うためにこのグレードが安心」と勧められて、ちょっと予算オーバーだけど “おすすめモデル” を選定しました。決め手は以下のポイント。
- 自宅の光回線(マネーフォワード光1G)にちゃんと対応している
- Wi-Fi 6(最新規格・速くて安定)に対応
- たくさんの機器を同時に繋いでも詰まりにくい
- 暗号化も最新方式(WPA3)で安心
- 将来、別の階に電波を伸ばしたい時の機能(EasyMesh)も搭載
- 国内メーカーで保証・日本語サポートが安心


箱を開けると、まず印象的なのが本体デザイン。旧モデルの丸いフラットな形と違い、縦長で薄く、ちょっと尖った印象。「単純な形状じゃないところがなんかやりそうな雰囲気」── 期待感が膨らみます。
▼ BUFFALO WSR-5400AX6P-BK の最新価格・在庫はこちら(Amazon・楽天)
第4章:セットアップで「自動」が2回もNGだった話
BUFFALO 公式の便利機能「無線引越し機能」── 旧ルーターの SSID/パスワード を新ルーターに自動コピーしてくれる、というもの。同じBUFFALOブランドだしスムーズに行くはず、と高をくくっていました。
無線引越し機能はどうもうまくいかず、結局手動でSSID/PWを入力することに。
結局、手動でSSID/PWを入力したら3分で完了。「メーカー公式の便利機能ほど動かない」あるあるを体験しました。
無線引越し機能で詰まったら、迷わず手動でSSID/PWを入力してください。3分で済みます。便利機能を捨てる勇気が一番早いです。
もうひと山:v6プラスの設定も手動だった
Wi-Fi の SSID/PW を設定して接続が一段落しても、最初はネットに繋がりませんでした。新しいルーターでも、旧ルーター時代と同じ「v6プラス対応の設定を手動で入力」する作業が必要でした(自動判定は効きません)。手順は背景セクションで触れた内容と同じ(IPアドレス取得方法: その他のDS-Lite + IPv6: NDプロキシ)。設定後、無事に通信開始です。
第5章:Before / After 速度比較 ── 数字で見るWi-Fi 6 の真価
同じ場所・同じツール(Google 速度テスト)で、買い替え前後を計測しました。PC(Wi-Fi接続) + iPhone を、夕方混雑帯 + 朝の空き帯で複数回測定した結果が以下です。
| 計測項目 | Before WSR-2533DHP3 夕方混雑帯 | After WSR-5400AX6P 夕方混雑帯 | After 朝・最大値 | 改善率 |
|---|---|---|---|---|
| Down (Mbps) | ~280 | 323 | 613.4 | +15〜+119% |
| Up (Mbps) | ~50 | 61 | 80.8 | +22〜+62% |
| Ping(反応の速さ・小さいほど良い) | ~28 | 14 | 14〜16 | -43〜-50% |
| サーバー | Seoul | Osaka | Osaka/Tokyo | 国内化 |
朝の最高記録:613.4 Mbps(公称値の61%を引き出せた)
朝6時、Osakaサーバー時の計測で 613.4 Mbps / 80.8 Mbps / 16ms を記録。マネーフォワード光1G契約の理論最大1Gbpsに対して実効61%を引き出せています。
Wi-Fi 5 時代は実効280 Mbps(28%)でしたから、同じ回線契約でも 2倍以上のスピードを引き出せるようになったことになります。
本命は速度よりレイテンシ -49%
体感が一番変わるのは、ダウンロード速度ではなく Ping の 28ms → 14ms(-49%)。Webページの読み込み立ち上がりが目に見えて速くなり、動画ストリーミングの一時停止(バッファリング)もほぼ無くなりました。
これは v6プラス(高速な新しい接続方式) によって、海外サーバー経由(Seoul)から国内サーバー(Osaka/Tokyo)に直接繋がるようになった効果と、Wi-Fi 6 ならではの「多くの機器を同時にさばける仕組み」、両方の合わせ技です。





第6章:隠れた本命 ── 3Dプリンタ・監視カメラが生き返った

速度や Ping の数字以上に体感が変わったのが、3Dプリンタの安定接続と監視カメラのストリーム維持でした。
PRUSA MK4S × PrusaConnect が安定接続に
旧ルーター時代、PrusaConnect(PRUSAのクラウド経由3Dプリンタ管理)が 頻繁に「オフライン」になっていました。プリント中に通信が切れると、進捗確認やキャンセルがクラウドからできなくなります。
Wi-Fi 6 移行後、MK4S 3台すべてが PrusaConnect に常時オンラインになりました。同時にラズパイ経由のカメラサーバーも止まらなくなり、外出先からプリント状況を確認するストレスがゼロに。
監視カメラのストリームが止まらなくなった
3Dプリンタ8台すべてにカメラを設置(QIDIは純正で内蔵)していますが、旧ルーター時代は 夕方〜夜にストリームが頻繁に途切れて いました。8台同時配信が帯域を食っていたためです。
Wi-Fi 6 になると たくさんの機器を同時にさばける仕組み が使えます(専門用語で「OFDMA」と言います)。多デバイス環境ほど効果が出るので、わが家のように30台超繋がっている家には特に効きます。実際、5台同時にカメラ配信しても全くカクつかなくなりました。
速度差より「多デバイス同時接続の安定性」が Wi-Fi 6 の本当の価値です。家のIoT化が進んでいるなら、優先度高めで検討してください。
第7章:ルーター買い替えタイミング判断軸

「うちはまだ大丈夫」と思っている人も、以下の項目で2つ以上当てはまるなら買い替え検討時期です。
- ルーターを 5年以上 使っている(10年待つ必要なし。6年で限界事例あり)
- Wi-Fi 5(ひとつ前の規格)を使っている(Wi-Fi 6 / 最新の暗号化に対応していない)
- 接続デバイスが 15台以上
- 3Dプリンタ・監視カメラ・スマート家電がある
- 動画ストリーミングが時々途切れる
- 同時に家族の動画視聴で重くなる
WSR-5400AX6P を選ぶべき条件
- 1Gbps契約で v6プラス対応プロバイダ
- 予算1.5万円前後で考えている
- 国内メーカーの安心感重視(保証・日本語サポート)
- EasyMesh で将来的に中継機を追加したい
▼ Wi-Fi 6 ルーター
▼ v6プラス対応 光回線
まとめ:Wi-Fi 6 移行で得たもの
Wi-Fi 5 時代から Wi-Fi 6 への移行で、わが家で起きたことをまとめます。
- ✅ ダウンロード速度 +119%(混雑帯では+15%、朝の最大は2倍以上)
- ✅ レイテンシ -49%(28ms → 14ms)
- ✅ マネーフォワード光1G契約の実効使用率 28% → 61%
- ✅ 3Dプリンタ8台 全機オンライン安定
- ✅ PrusaConnect オフライン解消
- ✅ 監視カメラ5台同時配信が止まらない
- ✅ 自宅ネットワーク全体のレスポンスが体感で激変
Wi-Fi が不安定で悩んでいる人、特に 3Dプリンタ・監視カメラ・スマート家電をたくさん使っている人 は、ルーターの世代交代を検討する価値があります。約1.5万円の投資で、毎日のストレスが消えました。
同じく10年戦士のWi-Fi 5ルーターでガマンしている方の判断材料になれば幸いです。
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