ロードバイクのイベントの中でも、クリテリウムは駆け引きが重要な要素となるレースです。
勝負のカギは当然、本人の脚力も重要ですが以下に自分の脚を使わず、いかに相手の脚を削るかといった駆け引きが重要になってきます。
当然、実力差が大きいと勝負にはなりませんが、レベルに合わせてクラス別けをしたり、予選でクラス別けして、実力が近いもの同士の戦いが前提となります。
数回、私も参戦していますが、これがなかなか思うような作戦にはなりませんし、揺さぶりを掛けられたりと、純粋にその駆け引き自体も面白く感じます。
そんなクリテリウムについての魅力と、初心者が参加する時の注意点を紹介していきます。
クリテリウムの魅力
駆け引きが面白い!
クリテリウムは数キロの短いコースで周回するレースで、比較的鋭角なコーナーが多いのが特徴となります。
そのため、自分がどの位置で走るか、どう仕掛けるのかお互い探りながらレースを走ることになります。
スタート直後から駆け引きは始まります。まずどの位置に付けるで、戦略は様々です。
基本な駆け引きのポイントとしては、
①先頭になればなるほど、風の抵抗を受けるので自分の脚を使ってしまう。
※先頭の後ろでは20~30%抵抗が軽減されると言われています。
②後ろになればなるほど、コーナーで渋滞が起きる⇒スピードが落ちるので加速の時に脚を使う。
そのため、ずっと先頭を走れば、コーナーのライン取りは自由なので余計な減速なく走れますが、その分風の抵抗が大きくなる。
でも、後方にいると風の抵抗は少なくなるが、コーナーで余計の減速を強いられて、立ち上がりではその分加速を余儀なくされるため、ここでは脚を使ってしまいます。
また、後方にいると、前の人が遅れた場合、集団から遅れる可能性があります。中切れってやつですね。
なので、なるべく前の方に出たいが先頭は嫌だという心理になる訳です。でもここでもいろんな心理が働きます。
例えば、スプリント力に自信がある人なら、団子状態のままレースを進め、最後にスプリントで勝てばよいので、先頭に立ったとしてもそこそこの力で集団を引けばよいはずです。
でも、スプリント力は無いけど、体力に自身があるならレース序盤から、集団の人数は減らし勝つチャンスを作りたいと思いますよね。そうなると、先頭に立って、ペースを上げ下げして他の選手の脚を削ったり、あわよくば逃げたりなんて作戦もありですよね。
これとは別に、兎に角順位を上げるために、先頭についていくなんて人もいるはずです。
なので、それぞれの戦略がまちまちなのでレース展開が面白くなるのです。
自分はスプリント力がないので、極力集団の人数を減らすために、序盤から仕掛ける方が好きですが、誰も付いてこない・・・あれ?なんてことも多々ありますし、2~3人で逃げるなんてこともあります。
この駆け引きがゴールまで続きますが、結構判断力が問われます。
どこでスパートするのか、自分の体力が持つのか一か八かってところもあるので、その駆け引き自体が魅力の一つだと思います。
エンデューロのレースでは、実力が無ければ上位に食い込む可能性はかなり低いですが、クリテリウムの場合だと実力通りの順位にならないところが面白いと思います。
ゴール前のスプリント
ラスト周回は徐々にスピードが上がってきます。この辺から変なアドレナリンが湧いてくるのが分かります。
皆さんゴール前のスプリントを目指し位置取りや、どこで飛び出すか?誰が飛び出すか、考えながら速度も増してきます。
最終的にゴール前に結構な人数で、ほぼ全力で走るのでかなりスピードが上がります。この時のスピード感や、自分の限界との闘いと、負けたいない思いがぶつかり合う一瞬となります。
ほんと、『おりゃ~!!!』て感じでフルパワーのダンシングでゴールを目指す瞬間がきついが楽しい瞬間なのです。
大人になって、そんな経験を日常ではあり得ませんからね。
初心者が注意すべき点
クリテリウムはクラス別けがあるとは言え、そのクラスないでも実力差はまちまちです。集団走行に慣れていない場合は、なるべく後方でレースの雰囲気に慣れる方がいいと思います。特にコーナーなどは、自分のラインがクロスすると他の選手と接触し転倒なんて最悪のケースも考えられます。特に最初の1周目は、お互い良いポジションを取ろうとするので危険度が増します。
ある程度落ち着くまでは、後方で様子を見る方が良いでしょう。ペースやコーナーでの感じがある程度把握できたら、徐々に上位を狙うと良いと思います。
まず、初戦は無事にレースを終える、レースの雰囲気を肌で感じることが重要です。
どんな練習が効果的?
クリテリウムはコーナーごとに減速と加速を繰り返します。コーナーの立ち上がりで一度離されると、集団に追いつくのは体力を使いますし、いずれ体力の限界がきて脱落します。
そのため、インターバルトレーニングを取り入れると良いでしょう。普段走っているコースでもいいので、電柱などの目印を決めて、10秒~20秒の区間を全力で走る、これを8本ぐらい練習の中に取り入れてみては如何でしょうか?全力で走ったあとは数分スローペースで走り、また全力で走るを繰り返します。
自分は、前半は負荷の高い練習し脚が辛くなる後半にこのインターバルトレーニングを取り入れています。このトレーニングを繰り返すと心肺機能の強化されますし、加速の練習にもなります。
特に、練習仲間がいるとゴールスプリントの練習にもなりますし、1人でやるより断然追い込めます。
この時にパワーメータを取り付けていると、どの漕ぎ方や力の入れ方がパワーがでるのか?自分が維持できるパワーと時間がどれくらいのなのか数値で把握できるのでレース志向の方は、片側だけでもいいので導入することをおすすめします。
大人は機材で勝負するのもあり?
体力的には若者には当然劣りますが、財力では若い人より40代はあることが多いです。体力では叶わない分、機材でその穴埋めができるのもロードバイクのいいところです。
クリテリウムなど、平地でのレースならディープホイールが力を発揮します。大人はいやらしい話、財力で速さを買うのもありではないですかね?(その前にもっと練習しろ!って怒られそうですが・・)
まとめ
一度その駆け引きを体験すると、また自分を鍛えて挑戦したくなるのがクリテリウムです。長丁場のエンデューロや、ヒルクライムなど苦手な人にはクリテリウムがおすすめです。
・ポジション取りやレース展開の駆け引きが面白い!
・全力のゴール前スプリントはまじエキサイティング!
・まずはレースの雰囲気を掴む
・1周目は特に注意
・レースを楽しみつつ、無事ゴールすることが一番
・インターバルトレーニング効果的
・大人は機材で若者に勝負!