年に7000㎞程度の走行をする筆者ですが、1年に1回はチェーンを交換します。
チェーンはロードバイクに乗り始めたことからずっとDURA-ACE(CN-HG901)のチェーン一択でしたが、今回はKMCと言う台湾メーカーのものをセレクト。
KMCは一部のシマノのチェーンを委託生産したいる技術力の高い台湾の企業で、ツールドフランスでの使用されているため技術力は折り紙付き。
今回はKMCの2番目に高いX11SLのゴールドチェーンに交換し約1000㎞走行したのでレビューしていきたいと思います。
KMC X11SLを選択した4つの理由
KMCを選択したのは、以下の4つの理由からです。
- 耐久性がDURA-ACEのチェーンより1.3倍高いデータあり
- 単純にゴールドでかっこいい
- 僅かだが軽量化
- 楕円リングと相性が良い(と言う噂)
選んだ理由① 耐久性がDURAの1.3倍!?
チェーンはタイヤと並んでロードバイクの消耗品の筆頭です。チェーンの摩耗は、パワーロスだけではなく、より高価なチェーンリングやスプロケットの摩耗も早めてしまいます。なので、ケチらず摩耗したら即交換しないといけない部品です。
そのため、耐久性はチェーンを選ぶ上では重要な要素となります。
ネット上に12種類のチェーンの耐久性を調査したデータがあります。このデータにKMC X11SLゴールドとDURA‐ACEチェーンがあります。
上の表が評価がその結果ですが、チェーンの伸びが1%伸びるまでの時間がKMC X11SLは112時間に対し、DURA-ACE(HG901)は87時間となっています。
つまり、 X11SLはDURA-ACEチェーンより1.3倍長持ちしたという結果となります。
21年7月時点でのAMAZON上での価格を比較すると、
KMC X11SL GOLD :6,700円前後
SHIMANO DURA-ACE(HG901):4,800円前後
価格差で言うとKMC X11SLがDURA-ACEチェーンより1.4倍高い!なのでコスパでみるとDURA-ACEチェーンの方が有利となります。
ですが、隠れた利点としてDURA-ACE(HG901)のクイックリンクは再利用不可に対し、
KMC X11SLのクイックリンクは5回まで再利用化となっています。クイックリンクは1000円近くしますから、価格差は埋まるかもしれません。
選んだ理由② ゴールド色が良いんです!
シマノのチェーンは性能は良いかもしれないが、見た目は地味。一方、KMCのゴールドチェーンは金ぴかのゴールド!ブラックのチェーンリングやブラックのホイールにはゴールドをよく似合うと思っています。
実際、KMC X11SLゴールドはチタンコーティングが施してあるので、かなり奇麗なゴールド色となっています。
3つ目の理由にも重なりますが、プレートの肉抜きもギリギリまで追い込んでいる感が自分は好きですね。
選んだ理由③ DURA-ACEチェーンより軽量!
3つ目は、DURAチェーンより軽量と言う点。カタログスペックで比較すると
DURA-ACE(HG901) :114リンクで247g
X11SL-GOLD :118リンクで242g(上の写真では235gリンク抜き)
仮に114リンクだと234gとなるのでHG901よりKMC X11SLの方が5%の軽くなります。この効果がどれほどあるのか体感するのは無理ですが、少しでも軽くしたい方にはお勧めですね。
選んだ理由④ 楕円リングとの相性の良い・・らしい!
すっかり楕円リングが手放せなくなった筆者ですが、唯一不満があると言えば、楕円リングが変速性能が若干悪いこと。特に、インナーからアウターに変速する時に、たまにモタツク時があります。
ROTORの楕円リングを使用していますが、ROTORのHPを見るとチェーンはKMCを紹介していますし、実際ツールやジロでROTORのチェーンリングを使用するチームはKMCのチェーンを使用しています。また、レビュー記事などで楕円リングとの相性が良いとのコメントを目にします。
DURA-ACEから乗り換えた感想は?
2000㎞走った結果、結論から言うと、値段はDURAエースより高いが、満足度も高い。耐久性はこれからと言ったところ。
期待していた4つ効果は以下の通り。
- チタンコーチングの耐久性は未知数。
- 見た目が想像以上に良かった!自己だがこれが一番大きい!
- 軽量化の恩恵は分からない。ただし、異物排出効果はあるかも。
- ROTORの楕円リングの変速性が明らかに向上。非常に満足!
それでは詳細を紹介していきます。
チタンコーティングの耐久性は?ライフは未知数。
1000㎞程度では、当然チェーンチェッカーでの確認では伸びは確認できませんでした。
一方で、チタンコーティングですが、ローラー部はゴールド色が薄くなっています。実際、ローラー部のチタンコーティングがどこまで性能に影響するかわかりませんが、チェーンリングやスプロケットが削られるよりチェーンにダメージがあるほうがコスト的には良いのかも知れません。
一方で、見た目に直結するアウターリンク、インナーリンクのチタンコーティングには剥がれなどなく、奇麗な状態を保てています。
2021/7/27追記:2000㎞走行後もチェーンチェッカーでの確認で伸びは測定できなかったので、0.5%未満の伸びとなっています。引き続き伸びは定期的に計測していきます。
見た目とチタンコーティングの威力
筆者のバイクは、ブラックかつ、チェーンリングもブラックなのでX11SLのゴールドがワンポイントとなり、見た目はかなり気に入っています。正直これが一番買って良かったと思った点かもしれません。
また表面のチタンコーティングのお陰か、チェーンが汚れてもウエスでふき取ると簡単にきれいになるのも良いところですね。これはDURA-ACEと一番違うところです。DURA-ACEチェーンは微妙に表面が曇ってくる(最初から?)のに対し、KMC X11SLは奇麗なゴールド色が続きます。
ゴールドを奇麗に見せるためには、ウエットタイプのチェーンオイルではなく、ドライタイプを使うことできれいに見せることができます。
軽量化の恩恵は?
正直これは分かりません。ただし、肉抜きプレートには、異物の排出効果も期待できそな感じはしました。上の写真は、ウエットタイプのチェーンオイルを試した時の写真ですが、肉抜きプレート部分に異物が押し出されているのが見て取れます。この点は、軽量化の効果より、部品へのダメージ低減効果の方が恩恵を受けそうな気がします。
ROTORの楕円リングとの相性は抜群!
楕円との相性ですが、これは間違いなくDURA-ACEのHG901より、X11SLの方が変速性能が良いと感じました。
例えば、インナーローから、アウターへシフトチェンジした場合も、X11SLの方がスムーズに変速してくれます。一方HG901は、モタツクか、変速しない場合もあります。X11SLは新品だったことも影響しているかもしれませんが、サクサク変速してくれるのは非常に好感を持てました。
ROTORの楕円リングを使うなら、KMCのチェーンを使うことをおすすめします。
KMCチェーンはどんな人におすすめ?
今回は、X11SLのゴールドを購入しましたが、楕円リングを使っている人にはお勧めです。また、兎に角見た目をかっこよくしたい人にもおすすめです。
コスパを考えると、中空ピンではないX11ELがHG901との価格差も大差はないので、軽量化に拘らなければもっともコスパが良いチェーンだと思います。
また、ゴールド色はちょっとと言う方には、シルバーがおすすめです。HG901は曇った感じのシルバーですが、KMCはクロームメッキなので、表面はピカピカのシルバーとなっています。